パンのグラタンは、角切りにしたパンに卵と牛乳を合わせた液をしみ込ませ、チーズをのせて焼く、素朴なオーブン料理です。
この料理は、残ったパンや少し乾いたパンを使って作れる、あたたかく満足感のある一品です。
パン、卵、牛乳、チーズを使って作る、オーストリアの家庭で親しまれてきた素朴な料理です。
今回の原本は手書きではなく、タイプライターで作成されたレシピです。分量や大まかな流れは書かれていますが、パンのしみ込み具合や焼き上がりの見極めなど、細かな部分までは詳しく説明されていません。
この記事では、原本の雰囲気を大切にしながら、今の家庭でも作りやすいように手順を補って紹介します。
材料
3〜4人分
- パン 約200〜250g
- 牛乳 500ml
- 卵 4個
- 塩 適量
- ハーブソルト 適量
- ブイヨンまたは顆粒ブイヨン 少量
- ナツメグ 少量
- ピザ用チーズまたは好みのチーズ 適量
- バターまたは油 耐熱皿に塗る分
タイプライターで作成された古いレシピに細かな調整量がない部分は、家庭で作りやすい目安量として整えています。
作り方
1. 耐熱皿を準備する
耐熱皿にバターまたは油を薄く塗ります。
焼いたあとにパンと卵液がくっつきにくくなり、取り分けやすくなります。
2. パンを並べる
パンを食べやすい大きさの角切りにし、耐熱皿に広げます。
少し乾いたパンを使うと、卵液を吸いやすく、焼き上がりがべちゃっとしにくくなります。
3. 卵液を作る
ボウルに牛乳、卵、塩、ハーブソルト、ブイヨン、ナツメグを入れてよく混ぜます。
卵の白身が残らないように、全体がなめらかになるまで混ぜます。
チーズやブイヨンにも塩気があるため、塩は入れすぎないようにします。
4. パンに卵液をしみ込ませる
卵液をパン全体に均等にかけます。
スプーンなどで軽く押さえ、パンが卵液を吸うようにします。
パンがかなり乾いている場合は、数分置いてから焼くと、中心までしっとりしやすくなります。
5. チーズをのせる
上からチーズを全体に散らします。
表面を軽く覆うくらいで十分です。多くのせすぎると塩気や油分が強く出ることがあります。
6. オーブンで焼く
190℃に予熱したオーブンで、約20分焼きます。
表面にこんがりと焼き色がつき、中心の卵液が固まっていれば焼き上がりです。
中心がまだゆるい場合は、様子を見ながら数分追加で焼きます。
7. 仕上げる
焼き上がったら、すぐに切らずに数分置きます。
少し落ち着かせると、切り分けやすくなります。
温かいうちに、サラダやスープと一緒にいただきます。
おいしく作るコツ
- 少し乾いたパンを使うと、卵液を吸いやすく、仕上がりが安定します。
- パンに卵液をかけたら、すぐ焼かずに少しなじませると中心までしっとりします。
- ブイヨン、ハーブソルト、チーズには塩気があるため、味つけは控えめに始めると安心です。
- チーズは焼く直前にのせると、表面がきれいに色づきやすくなります。
- やわらかめにしたい場合は牛乳を少し多めに、しっかりめにしたい場合はパンを少し多めにします。
古い家庭料理のレシピでは、細かな加減が省かれていることがあります。
そのため、分量だけでなく、パンのしみ込み具合、表面の焼き色、中心の固まり方なども見ながら作ると仕上がりが安定しやすくなります。
失敗しやすいポイント
中心がゆるいままになってしまう。
卵液がまだ固まっていない状態です。表面だけで判断せず、中心が液体のように動かないか確認します。ゆるい場合は、数分追加で焼いてください。
表面だけ焦げそうになる。
チーズが先に色づきすぎている場合があります。中心がまだ固まっていないときは、上にアルミホイルをふんわりかけて焼き続けると焦げを防ぎやすくなります。
味がしょっぱくなる。
ブイヨン、ハーブソルト、チーズの塩気が重なると、思ったより塩辛くなることがあります。最初は控えめにし、チーズの種類に合わせて調整します。
材料の代用と補足
このレシピでは、TopfenやQuarkは使いません。
そのため、チーズ系の代用は必要ありません。
パンは、この料理の中心になる材料です。食パン、ロールパン、バゲット、少し乾いた白パンなどで作れます。やわらかい焼きたてのパンより、少し時間が経ったパンの方が卵液を吸いやすく、形も残りやすくなります。
牛乳は、パンをしっとりさせる役割があります。コクを出したい場合は成分無調整の牛乳、軽めにしたい場合は低脂肪乳でも作れます。
卵は、焼くことで全体をまとめる役割があります。焼き上がりは固すぎず、やわらかくまとまるくらいが目安です。
ブイヨンは、少量入れると食事らしい味になります。ただし、顆粒ブイヨンは塩気が強いものもあるため、入れすぎに注意してください。
ナツメグは、卵や牛乳、チーズの味をやさしくまとめてくれます。ほんの少しで十分です。
チーズは、ピザ用チーズやとけるチーズで作れます。クセの少ないチーズならやさしい味に、濃いめのチーズなら風味の強い仕上がりになります。
どんな味?
この料理は、やさしく、素朴で、ほんのり香ばしい味わいです。
日本の料理でいうと、甘くないパンプディングや、パンを使った食事系グラタンに近い雰囲気があります。
ただし、クリームソースを使うグラタンとは違い、卵と牛乳でまとめるため、重すぎず、家庭料理らしい軽さがあります。
中はしっとりやわらかく、表面はチーズで少し香ばしく焼き上がります。
保存と温め直し
残った場合は、粗熱を取ってから保存容器に入れ、冷蔵庫で保存します。
温め直す場合は、オーブンまたは電子レンジを使います。
オーブンで温め直すと、表面が少し戻りやすくなります。電子レンジの場合は、全体がやわらかめになります。
乳製品と卵を使う料理なので、長時間常温に置かないようにしてください。
この料理は焼きたてが一番おいしいですが、翌日に温め直して食べることもできます。
合わせたい料理・食べ方
このレシピには、次のような料理や食べ方が合います。
- グリーンサラダ
- きゅうりのサラダ
- トマトサラダ
- 野菜スープ
- 温野菜
- ピクルスや酢のきいた副菜
軽めの昼食にするなら、サラダを添えるだけでも十分です。
しっかり食べたい日は、スープや温野菜を合わせると、満足感が出やすくなります。
ここは後で内部リンクにも使えます。
オリジナルのタイプライターレシピについて
このレシピは、義母ヘルガが残したタイプライター作成のレシピをもとにしています。
ヘルガのレシピには手書きのものも多くありますが、このレシピはタイプライターで作成されている点が特徴的です。
手書きのメモよりも整った印象があり、日常の中で繰り返し使うために残されたレシピのようにも見えます。
一方で、今の料理本のように細かな工程がすべて説明されているわけではありません。パンをどれくらいしみ込ませるか、どの状態で焼き上がりとするかは、作り慣れた人の感覚に任されていた部分もあったのだと思います。
この記事では、原本の雰囲気を大切にしながら、今の家庭でも作りやすいように分量や手順を整えています。

義母ヘルガが残したタイプライター作成のレシピ。この記事では、原文の雰囲気を大切にしながら、家庭で作りやすい手順に整えています。2026年筆者撮影。
オリジナル画像はこちらからご覧いただけます
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このレシピは”毎日のやさしい食事”シリーズの第3レシピです。
このレシピにまつわる思い出
このレシピは、ヘルガのレシピコレクションの中でも「毎日のやさしい食事」シリーズに入っている一品です。
パン、卵、牛乳、チーズという、とても身近な材料で作れるところに、昔の家庭料理らしさを感じます。特別な買い物をしなくても、家にあるものを使って温かい一皿にする。そんな実用的な雰囲気のあるレシピです。
少し乾いたパンを無駄にせず、卵液をしみ込ませて焼くという考え方も、日々の台所から生まれた知恵のように感じます。
原本では、この料理は「Ramequin」と記されています。現在では、英語やドイツ語でも小さな耐熱皿を指す言葉として使われることが多く、料理名としては少し伝わりにくいかもしれません。
そのため、このサイトでは、内容が伝わりやすいように「パンのグラタン」として紹介しています。
派手な料理ではありませんが、残ったパンを使って、家族で分け合える温かい一皿に変えるところに、このレシピの魅力があります。
よくある質問とこたえ
まとめ
パンのグラタンは、オーストリアの家庭で作られてきた、素朴な家庭料理です。
パンに卵と牛乳を合わせた液をしみ込ませ、チーズをのせて焼くことで、残ったパンも温かく満足感のある一皿になります。
作るときは、少し乾いたパンを使うこと、卵液をしっかりしみ込ませること、中心まで火が通っているか確認することを意識すると、仕上がりが安定しやすくなります。
タイプライターで残された古いレシピの雰囲気を残しながら、今の家庭でも作りやすい形で楽しめる一品です。
Grandma Helgaについて
Grandma Helgaは、長年家族のために料理を作り続けてきた母であり祖母です。
このサイトで紹介しているレシピは、彼女が日々の暮らしの中で実際に作ってきたものです。
手書きのレシピをもとに、大切に受け継がれてきました。
現在は、家族が内容を整理し、翻訳して公開しています。
どれもシンプルで、毎日の食卓に取り入れやすいレシピです。

