昔ながらのじゃがいもスープ|手書きレシピから作る素朴な一皿

昔ながらのポテトスープ

じゃがいもスープは、特別な材料を使わなくても、ほっとする温かさを感じられる家庭料理です。

このレシピは、古い手書きのレシピをもとにしています。

紙に残されたメモはとても短く、すべての文字がはっきり読めるわけではありません。それでも、じゃがいも、玉ねぎ、パプリカ、マギー、酢、パセリ、そしてアインブレンのような記述が読み取れます。

昔の家庭料理のレシピには、今のレシピ本のように細かい説明がないことも多いものです。

当時は、作り方の基本を家族の中で知っていることが前提だったのかもしれません。

ここでは、古いレシピの素朴さを大切にしながら、今の台所でも作りやすいように手順と分量を補っています。

このレシピについて

このじゃがいもスープは、なめらかに撹拌するクリームスープではありません。

じゃがいもの形を少し残しながら、アインブレンで軽くとろみをつける、昔ながらの家庭的なスープです。

アインブレンとは、油脂と小麦粉を炒めて作る、ドイツ語圏やオーストリアの家庭料理でよく使われるとろみのもとです。

日本でいうと、ホワイトソースを作る前のような小麦粉と油脂を合わせたものに近いですが、このレシピでは白く仕上げるというより、スープにほどよいコクと重みを出す役割があります。

最後に少しだけ酢を加えるのも、このレシピらしいところです。

酢を入れると聞くと、酸っぱいスープを想像するかもしれません。けれど、このスープでは酸味を強く出すためではなく、じゃがいもとアインブレンの重さを少し軽くし、味を引き締めるために使います。

素朴で、温かく、日常の食卓に合うスープです。

元のレシピ名について

手書きのレシピには、シンプルに

Kartoffelsuppe

と書かれています。

Kartoffel はじゃがいも、Suppe はスープという意味です。

そのまま訳すと、じゃがいもスープ。

とても短い名前ですが、このレシピにはその素朴さがよく合っています。

特別な日の料理というより、家にある材料で温かいものを作りたいときの一皿だったのではないかと思います。

日本語では、昔ながらのじゃがいもスープ、または手書きレシピのじゃがいもスープとすると、雰囲気が伝わりやすいです。

オリジナル画像

Meatloaf + Potate Soip
Grandma Helga’s original andwritten recipe
Photo by the author, 2026

画像を開いて、右クリックで保存できます。

このレシピは、古い手書きレシピの1番目に書かれているものです。

画像では、上の部分に書かれているレシピが Kartoffelsuppe、つまりじゃがいもスープです。

その下には、別のレシピとして Hackbraten が続いています。

古い手書きレシピについて

このレシピは、古い手書きのメモをもとにしています。

読み取れる文字もありますが、すべてがはっきりしているわけではありません。

特に読み取れるのは、Kartoffelsuppe、Einbrenn、Kartoffeln、Zwiebel、Paprika、Maggi、Essig、Petersilie などです。

分量については、現代のレシピのように細かく整理されていないため、ここでは4人分を目安に、今の家庭でも作りやすい分量に整えました。

古いレシピの雰囲気を残すため、クリームやベーコンをたっぷり加えるような現代風のアレンジにはしていません。

じゃがいも、玉ねぎ、パプリカ、少しの酸味とパセリで仕上げる、素朴なスープとしてまとめています。

材料

約4人分

スープ用

  • じゃがいも 500g
  • 玉ねぎ 小1個
  • バター、油、またはラードなどの油脂 大さじ1〜2
  • 小麦粉 大さじ1〜2
  • 甘口パプリカパウダー 小さじ1
  • 水またはやさしい味の野菜ブイヨン 1リットル
  • 塩 適量
  • こしょう 適量
  • マギー、またはスープ用調味料 少量
  • 酢 少量
  • パセリ 適量

好みで加えてもよいもの

  • にんじん 小1本
  • リーキまたは長ねぎの白い部分 少量
  • マジョラム 少々

好みで加える材料は、古い手書きレシピにすべてはっきり書かれているわけではありません。

ただ、じゃがいもスープとしては相性がよく、家庭で作りやすい組み合わせです。

材料のポイント

じゃがいも

このスープには、煮崩れしにくいじゃがいもでも、少しほろっと崩れるじゃがいもでも使えます。

形を残したい場合は、煮崩れしにくいタイプ。

少しとろみのあるスープにしたい場合は、ほろほろ崩れやすいタイプが向いています。

古いレシピでは、じゃがいもを小さな角切りにするような流れが読み取れます。

小さく切ることで火の通りが早くなり、スープ全体にも自然なとろみが出やすくなります。

玉ねぎ

玉ねぎは、このスープの味の土台になります。

そのまま煮るのではなく、アインブレンと一緒に軽く炒めることで、少ない材料でも味に奥行きが出ます。

強く焦がす必要はありません。

やさしく火を入れて、甘みと香りを引き出すくらいで十分です。

アインブレン

アインブレンは、油脂と小麦粉を炒めて作るとろみのもとです。

古いヨーロッパの家庭料理では、スープや煮込み料理にコクととろみをつけるためによく使われていました。

このじゃがいもスープでは、アインブレンによって、さらさらした汁物ではなく、少しだけ重みのある食べごたえのあるスープになります。

焦がしすぎると苦みが出るため、明るい色から薄いきつね色くらいで止めるのが安心です。

パプリカパウダー

パプリカパウダーは、スープにやわらかな色と香りを加えます。

辛いものではなく、甘口のパプリカパウダーを使います。

ただし、パプリカは高温の油で長く炒めると苦くなりやすいので、加えたらすぐに混ぜ、早めに水やブイヨンを注ぎます。

マギーまたはスープ調味料

古いレシピには、マギーと思われる記述が見えます。

マギーは、ドイツ語圏の家庭料理でスープや煮込みの味を整えるために使われることが多い調味料です。

手に入らない場合や使いたくない場合は、野菜ブイヨン、スープストック、塩、こしょうで調整しても大丈夫です。

ただし、ブイヨンや調味料には塩分が含まれているため、最初から塩を入れすぎないようにします。

このスープの仕上げには、少量の酢を加えます。

酸っぱい味にするためではなく、じゃがいもと小麦粉の重さをやわらげ、味をきゅっと引き締めるためです。

入れすぎると味の印象が変わってしまうので、最初はほんの少しだけ加えて、味を見ながら調整します。

パセリ

パセリは、最後に加えます。

長く煮込むと香りや色が弱くなるため、仕上げに入れるのがおすすめです。

地味に見えるじゃがいもスープに、パセリの緑が入ると、見た目にも少し明るくなります。

作り方

1. じゃがいもを準備する
じゃがいもは皮をむき、小さめの角切りにします。
にんじんやリーキを使う場合は、同じように小さく切ります。
玉ねぎは皮をむき、細かく刻みます。

2. 小麦粉でとろみを作る
鍋にバター、油、またはラードなどの油脂を入れて温めます。
小麦粉を加え、焦がさないように混ぜながら炒めます。
薄く色づく程度で十分です。濃い色になるまで炒めると、
スープの味が強くなりすぎたり、苦みが出たりすることがあります。

3. 玉ねぎとパプリカを加える
刻んだ玉ねぎを加え、アインブレンと一緒に軽く炒めます。
玉ねぎが少ししんなりしたら、パプリカパウダーを加えます。
パプリカは焦げると苦くなりやすいため、長く炒めず、さっと混ぜる程度にします。

4. 水分を加える
水または野菜ブイヨンを少しずつ注ぎます。
一度に入れると小麦粉がだまになりやすいので、混ぜながら少しずつ加えます。
全体がなめらかになったら、いったん煮立たせます。
小さなだまが残る場合は、泡立て器で軽く混ぜると整いやすくなります。

5. じゃがいもを入れて煮る
角切りにしたじゃがいもを鍋に入れます。
にんじんやリーキを使う場合は、このタイミングで加えます。
塩、こしょうで軽く味をつけます。
中火で15〜20分ほど煮て、じゃがいもがやわらかくなるまで火を通します。

6. 味を整える
じゃがいもがやわらかくなったら、
マギーまたはスープ用調味料を少量加えます。
仕上げに酢をほんの少し加え、全体をやさしく混ぜます。
酢は最初から多く入れず、少しずつ加えて味を見ます。酸っぱさを出すのではなく、味を引き締める程度で十分です。

7. パセリを加える
パセリを洗い、水気をふいて細かく刻みます。
火を止める直前、または器に盛る直前に加えます。
長く煮込まず、香りと色を残すようにします。

8. 温かいうちに出す
じゃがいもスープは、熱いうちに器に盛ります。
好みで、上から少しパセリを散らしてもよいです。

素朴なパン、黒パン、ロールパンなどを添えると、簡単な食事としても満足感があります。

おいしく作るコツ

じゃがいもは小さめに切る

じゃがいもを小さく切ると、火の通りが早くなります。

また、少し崩れたじゃがいもがスープになじみ、自然なとろみも出やすくなります。

大きく切ると煮る時間が長くなり、スープ全体のまとまりも出にくくなります。

アインブレンは焦がさない

アインブレンは、このスープの大切な部分です。

けれど、強火で急いで作ると焦げやすくなります。

明るい色から薄いきつね色くらいで止めると、じゃがいもスープらしいやさしい味に仕上がります。

パプリカは短時間だけ炒める

パプリカパウダーは、色と香りを出すために加えます。

ただし、熱い油の中で長く炒めると苦みが出やすいです。

パプリカを加えたら、さっと混ぜて、すぐに水分を加えるのが失敗しにくいです。

酢は控えめに入れる

酢は、このスープを酸っぱい料理にするためのものではありません。

じゃがいもと小麦粉の重さを少し軽くし、味を整える役割です。

最初は小さじ1より少なめに入れて、足りなければ少しずつ足すと安心です。

塩分は最後に調整する

マギーやブイヨン、スープ調味料には塩分が含まれています。

そのため、最初から塩をしっかり入れると、仕上がりが濃くなりすぎることがあります。

途中では控えめにして、最後に味を見ながら整えます。

味と食感

このじゃがいもスープは、素朴で温かみのある味です。

アインブレンで軽くとろみがつきますが、クリームスープのようになめらかではありません。

じゃがいもの形が少し残り、食べるとほっとするような家庭的な食感があります。

パプリカがほんのり色を添え、玉ねぎがやさしい甘みを出し、最後の酢が味を引き締めます。

寒い日や、重すぎない温かいものを食べたい日に合うスープです。

保存について

じゃがいもスープは、冷ましてから保存容器に入れ、冷蔵庫で保存できます。

できれば1〜2日以内に食べ切るのがおすすめです。

温め直すときは、弱めの火でゆっくり温めます。

時間がたつと、じゃがいもとアインブレンの影響でスープが少し濃くなることがあります。その場合は、水やブイヨンを少し足して、好みの濃さに戻してください。

食べ方のアイデア

このじゃがいもスープには、次のようなものがよく合います。

  • 素朴なパン
  • 黒パン
  • ロールパン
  • 軽く焼いたパン
  • シンプルなグリーンサラダ
  • ソーセージ

パンを添えれば、軽い昼食や夕食になります。

前菜として出す場合は、じゃがいもとアインブレンで意外とお腹にたまるため、少なめに盛るとちょうどよいです。

よくある質問とこたえ

アインブレンとは何ですか?

アインブレンは、油脂と小麦粉を炒めて作るとろみのもとです。ドイツ語圏やオーストリアの家庭料理では、スープや煮込み料理にコクと軽いとろみを出すためによく使われます。このじゃがいもスープでは、さらっとしすぎない家庭的な食感を作る役割があります。

マギーがない場合は何で代用できますか?

マギーがない場合は、野菜ブイヨン、スープストック、コンソメ、塩、こしょうなどで味を整えられます。古い手書きレシピにはマギーらしい記述がありますが、必ず使わなければいけないわけではありません。塩分が強くなりすぎないよう、最後に少しずつ調整するのがおすすめです。

じゃがいもスープに酢を入れるのはなぜですか?

酢は、スープを酸っぱくするためではなく、味を引き締めるために少量だけ加えます。じゃがいもとアインブレンで少し重くなりやすい味に、軽さとまとまりを出してくれます。最初はほんの少しだけ入れて、味を見ながら調整すると安心です。

どの種類のじゃがいもを使えばいいですか?

形を残したい場合は、煮崩れしにくいじゃがいもが向いています。少しとろみのある仕上がりにしたい場合は、煮崩れしやすいじゃがいもでも大丈夫です。このレシピでは、じゃがいもの形が少し残るくらいの素朴な仕上がりがよく合います。

前日に作っておくことはできますか?

前日に作っておくこともできます。ただし、時間がたつとじゃがいもとアインブレンの影響で少し濃くなりやすいです。温め直すときに、水やブイヨンを少し足して、好みの濃さに調整してください。

このスープはミキサーで撹拌してもいいですか?

撹拌しても食べられますが、この古い家庭料理らしさを残すなら、じゃがいもの形を少し残す方がおすすめです。なめらかなスープにしたい場合は、全体を完全に撹拌するより、一部のじゃがいもを軽くつぶす程度にすると、素朴な雰囲気が残ります。

おわりに

このじゃがいもスープは、少ない材料で作る昔ながらの家庭料理です。

古い手書きレシピはとても短いものですが、そこには大切な手がかりが残っています。

小麦粉と油脂を炒めて作るとろみの素で、スープにほどよい濃度をつけること。
じゃがいもと玉ねぎを使い、野菜の甘みを引き出すこと。
パプリカでほんのり色と香りを加えること。
最後に酢とパセリで味を整えること。

今の台所で作るには、分量や手順を少し補う必要があります。

それでも、クリームや豪華な具材を足しすぎず、素朴なまま仕上げることで、このレシピらしさが残ります。

派手さはありませんが、温かくて、やさしくて、日常の食卓にそっとなじむスープです。

Grandma Helgaについて

Grandma Helgaは、長年家族のために料理を作り続けてきた母であり祖母です。

このサイトで紹介しているレシピは、彼女が日々の暮らしの中で実際に作ってきたものです。

手書きのレシピをもとに、大切に受け継がれてきました。

現在は、家族が内容を整理し、翻訳して公開しています。

どれもシンプルで、毎日の食卓に取り入れやすいレシピです。

Grandma Helga