このスープは、ヘルガおばあちゃんが料理に慣れていなかった頃に書き残した、最初の家庭料理レシピのひとつです。
元の手書きレシピには、料理名として Suppe mit Brühe と書かれています。直訳すると「ブリューエ入りのスープ」「だし汁のスープ」のような意味になりますが、材料を見ると、グリュンケルン粉で作る小さな団子をブリューエで煮る料理だと分かります。
とても短いメモのようなレシピですが、バター、牛乳、水、グリュンケルン粉、卵、塩、ハーブソルト、ナツメグを使った、素朴であたたかい家庭料理です。
このレシピについて
このレシピは、60年以上前の古い手書きレシピをもとにしています。
元のレシピはとても簡潔で、細かい手順までは書かれていません。おそらく、当時の家庭では「これだけ書いてあれば分かる」という感覚だったのだと思います。
この記事では、元の材料と分量を大切にしながら、今の家庭でも作りやすいように、手順を少し丁寧に補っています。
元のレシピ名について
元の手書きレシピでは、料理名は次のように書かれています。
Suppe mit Brühe
ただし、材料には Grünkernmehl が使われているため、日本語では分かりやすく、
ブリューエとグリュンケルン団子のスープ
として紹介します。
ブリューエは、ドイツ語でスープのベースになる「だし汁」や「ブイヨン」のようなものです。家庭では野菜、肉、鶏、スープキューブなどを使って作られることがあります。
オリジナル画像
”毎日のやさしい食事”

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このレシピは、”毎日のやさしい食事”シリーズの12番目にあたるものです。
現在掲載している画像の中では5番目に見えるため、画像内の並びと通し番号が異なります。
この記事では、サイト内で整理しやすいように、通算番号として「12番目のレシピ」として扱っています。
材料
グリュンケルン団子用
- バター 50g
- 牛乳 125ml
- 水 125ml
- グリュンケルン粉 70g
- 卵 1個
- 塩 少々
- ハーブソルト 少々
- ナツメグ 少々
スープ用
- ブリューエ 適量
分量について
元のレシピでは、dag という単位が使われています。
1dag は 10g です。
そのため、このレシピでは次のようになります。
5dag バター = 50g バター
7dag グリュンケルン粉 = 70g グリュンケルン粉
また、元のレシピにある 1/8 l は、約125mlです。
つまり、
1/8 l 牛乳 = 約125ml
1/8 l 水 = 約125ml
となります。
グリュンケルン粉について
グリュンケルン粉は、完熟する前のスペルト小麦を乾燥させた「グリュンケルン」を粉にしたものです。ドイツ語圏では現在でも販売されていますが、日本では一般的なスーパーで見かけることは少なく、輸入食材店や海外通販で探す必要があります。
手に入らない場合は、味や香ばしさは変わりますが、全粒スペルト小麦粉、全粒小麦粉、または細かく挽いたオートミールなどで代用する方法もあります。ただし、グリュンケルン特有のスモーキーで香ばしい風味は弱くなるため、代用品を使う場合は「別の素朴な穀物団子」と考えるとよいです。
作り方
- 牛乳・水・バターを温める
小鍋に牛乳、水、バターを入れます。
弱めの火でゆっくり温め、バターを溶かします。
強く沸騰させる必要はありません。 - グリュンケルン粉を加える
温まった液体にグリュンケルン粉を加えます。
ダマにならないように、よく混ぜます。
しばらく加熱しながら混ぜ、全体が少しまとまってくるまで火を入れます。 - 生地を少し冷ます
鍋を火からおろします。
生地を数分置き、少し冷まします。
熱すぎる状態で卵を入れると、卵だけが先に固まってしまうことがあります。 - 卵と調味料を加える
少し冷ました生地に卵を加えて混ぜます。
塩、ハーブソルト、ナツメグで味を整えます。
やわらかすぎる場合は、少し置いてなじませます。 - ブリューエを温める
別の鍋にブリューエを入れて温めます。
ぐらぐら沸騰させるより、軽く煮立つ程度にします。
強く沸かしすぎると、団子が崩れやすくなります。 - 団子を作って煮る
グリュンケルンの生地を小さな団子状に丸めます。
温めたブリューエの中に、そっと入れます。
元のレシピにあるように、約10分ほど煮ます。 - 器に盛る
団子に火が通ったら、ブリューエごと器に盛ります。
好みで、仕上げに少量のハーブを添えてもよいです。
素朴な味を楽しむなら、あまり飾りすぎない方がこの料理らしく仕上がります。
おいしく作るコツ
ブリューエは強く沸騰させすぎないようにします。
団子を入れたあとに激しく煮立てると、形が崩れやすくなります。
卵は、生地が少し冷めてから加えます。
熱いまま入れると、卵がなめらかに混ざる前に固まってしまうことがあります。
生地がやわらかいと感じた場合は、すぐに丸めず少し休ませます。
グリュンケルン粉が水分を吸うと、少し扱いやすくなります。
味と食感
このスープは、派手な味ではありません。
グリュンケルンの香ばしさと、ブリューエのやさしい味を楽しむ、素朴な家庭料理です。
団子は、ふわふわというより、ややしっかりした食感になります。軽いスープというより、少量でも満足感のある一品です。
昔の家庭料理らしく、特別な材料をたくさん使うのではなく、手元にあるもので体を温めるような料理だと感じます。
作り置きについて
グリュンケルンの生地は、少し前に作って休ませておくことができます。
ただし、団子はできれば食べる前にブリューエで煮る方がよいです。煮たあとの団子を長く置くと、食感が変わりやすくなります。
残った場合は、冷蔵庫で保存し、温め直すときは弱めの火でゆっくり温めます。強く沸騰させると団子が崩れやすいので注意します。
よくある質問
まとめ
ブリューエとグリュンケルン団子のスープは、ヘルガおばあちゃんの最初の家庭料理レシピに残されていた、素朴であたたかい一品です。
元の手書きレシピはとても短いものですが、そこには、少ない材料で体を温める昔ながらの家庭料理の雰囲気があります。
バター、牛乳、水、グリュンケルン粉、卵を合わせて小さな団子にし、ブリューエで煮るだけのシンプルな料理です。けれど、その簡単さの中に、家庭で受け継がれてきた味のやさしさが感じられます。このレシピは、ヘルガおばあちゃんのはじめての家庭料理シリーズのひとつです。手書きレシピに残された素朴なオーストリア家庭料理を、今の家庭でも作りやすい形で紹介しています。
Grandma Helgaについて
Grandma Helgaは、長年家族のために料理を作り続けてきた母であり祖母です。
このサイトで紹介しているレシピは、彼女が日々の暮らしの中で実際に作ってきたものです。
手書きのレシピをもとに、大切に受け継がれてきました。
現在は、家族が内容を整理し、翻訳して公開しています。
どれもシンプルで、毎日の食卓に取り入れやすいレシピです。

